この小さな印刷物の中の小さな文章は
一体、誰の目に止まるのでしょう。
ビートルズに夢中だったバカな父親は
この音楽情報誌を読んでいるのでしょうか。
眩暈がするほど美しかったママは
ちゃんと生きているのでしょうか。
いつか私が愛した人たちは
まだあの坂の上で月を見ているのでしょうか。
そして誰が小さな私の存在を
ここに確認するのでしょうか。
横になって天井に手をかざすと
私の腕はしなやかに伸びています。
たった今も、そしてきっと明日も
私はこの異様なまでに細く長い腕を見て
たった1つだけ後悔を憶えるのです。どうしてあの日
私の腕はあなたを殺せなかったのでしょう。
私はあなたを憎んで生きています。
見えますか?
あなたを恨みながら
私はここで生きています。


bounce MAY 1997












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